西表島とか暖かく自然の多い場所に行くと、必ず感じるのが自然の懐のふかさ。豊かさというのと違う。
動物も植物も生物としてある程度合理的ではないと生きてはいけない寒冷地とは違い、少々不合理でもなんとかなる。死滅せずに子孫を、種子を残せる。その姿形はどう進化したらそうなるのかと思うような動植物もあるけど、遺伝的アルゴリズム(生物の遺伝と淘汰のしくみを問題解決に用いる手法。)でいう淘汰の閾値がずいぶん低いのかなと思った。
生物同士の競争はあるかもしれないけど、それでも面積辺りの個体数の多さ、種類の豊富さは故郷、青森のそれとは比じゃない。青森の山の中でであんまり動物見たことない。個体数を制限する要素(主に餌だと思う)の単位面積辺りの数が多いのだと思う。植物の多さと、それらを食べ尽くしたあとの復活の早さが驚異的。実家のほうで数年前山火事があってかなりの林が焼けたけど、未だに茶色い山肌が見える。まあ、人工的に杉を植えた山だから、杉以外何もない山だったからかもだけど。
西表島の炭坑のそれに付随する炭坑夫達の村の跡に行ったことがあるけど、朽ち果てた人工物とそれに覆い被さるガジュマルを見て、これは何百年前の遺跡かと本気で思った。たった数十年で遺跡感漂う佇まい。東京の町を高いとこから地面一面に建物が覆いつくされているのを見ると、人間すげえって思うけど、西表の自然を見るとなんかすごいというより怖い。でも緑を見てるとなんとなく落ち着く。怖いけど落ち着く。
気温と降水量って大事なのだと改めて思う。そして、自分の寒さへの弱さが一段と強くなったような気がする。寒いの嫌いだ。
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